2020年11月15日日曜日

顰めっ面 Frowning

 

 大理石 11・5x8x8cm
 
顰めっ面 は見る角度で全く違うかたちに見える彫刻。
もちろん、これも一つの石から 彫り抜いたもの。
 
最近、新しいカメラを購入したので色々撮り方を変えている 。
使いこなせるまでには、長い長い時間がかかりそうだ。
それでも、この年代の人間としては、フイルム写真の方が
懐かしい。
 
現像して出来上がってくるまでのワクワク感も
なかなかのものだった。
フイルムも現像もそこそこの値段がしたし、
ワンショット、ワンショットに力がこもった。

暗室で現像もしていたが、暗い中に浮かび上がる
画像はやっぱりミステリアスでした。

いくらでも撮れる デジカメは情緒がないなあ。

それから、お知らせです。
 
 イタリアという共通展 2020
イタリアで出会った彫刻家8人による展覧会
 
11月17日「月」〜12月13「 日」 
12:00 - 19:00
※ 水・木曜日 休廊 
 
〒606-8354
京都市左京区(新間之町通二条下がる)頭町357番地8
(コインパーキング向かい 高橋税理会計事務所 路地奥)
TEL: 075-754-8556 FAX: 075-754-8446 

久保極出品しています。

関西の方、旅行中の方、是非見にいらしてください。

 
久保極の大理石の彫刻


久保極の大理石の彫刻

2020年11月3日火曜日

トポロジー Topology

 

大理石 15x15x5cm

トポロジーは普通だったら、久保極が作らないかたち。

それでも一度は作ってみたかったらしい。

作ってみると、きちんと等分された他の作家のものとはちがうかたちになった。

それで、インスタに動画で上げてみると、今までないぐらいのビュー数になって

ちょっと驚いた。

    インスタはこちら https://www.instagram.com/p/CGjd91YAqtK/

そうか、一般の人は曲線で曖昧なかたちの方が好きなんだな。

というか、理解しやすいのだろう。

もしかして、こういうフニフニしたかたちのものを作っていたら

もう少し、売れていたかもしれない(笑)

でも。残念なことにこういうものはもう作らないそうです。


 お知らせです。

金谷哲郎と造形作家たち

11月4日(水)ー11月9日((月)

11:00ー18:00(最終日16:00まで)

岡山市 岡アート ギャラリーにて

今年96歳を迎えられる金谷先生と

39名の作家の作品が見れます。

久保極出品しています。

 

どうぞ、見にいらしてください。


2020年8月19日水曜日

閑谷学校風モニュメント

岡山リサーチパークモニュメント
 

これはインスタにも書いたのだが、せっかくデザイン、制作したのに、請け負った会社が倒産したため、制作費を支払いしてもらえなかったもの。行政の仕事なのに。

見るたびに、がっくりくるので、もう載せないでおこうかなあとも思ったが、閑谷学校風の石組みでもとの閑谷学校のものよりも、よほどピシッとできているので 、また載せることにした(以前のHPには掲載していた)。

閑谷学校風モニュメント
 

もしも閑谷学校へ行かれる方が、おられたら石塀をよく見て欲しい。久保極が作ったこちらの方が隙間なくできていて完成度がはるかに高い。

閑谷学校風モニュメント

今は予算がないのか、作ってもう19年ぐらいになるが、一度も洗ったことがなさそうだ。

きれいに洗えば、見栄えが良くなるのになと思います。


 


2020年7月20日月曜日

CUBO

万成石 52x52x52cm

 
CUBOはイタリア語。
日本語に訳すと、立方体となる。
これも一つの石から彫り抜いたもの。

で、久保極はイタリアでは「CUBO」と呼ばれていた。
どうもCUBOは「名前」の方だと思われていたらしい。
作る作品も立体でちょうど良かったのかもしれないが。

この万成石の彫刻は、今の家に越してから、ずっと庭に置いてある。
家に猫たちが出入りしていた時は、猫たちのお気に入りの彫刻だった。

猫の中に黒猫がいて、その黒猫は臆病なこと極まりなかった。

ある時、その黒猫が、このCUBOの中にいた時、近所のボス猫が庭にやってきた。
ボス猫は堂々とボス猫らしくゆったりと歩いている。

どうするのかなと思い、黒猫を見ていると、彫刻の中でじっと気配を消している。
そうしてボス猫が通り過ぎるのを、上手くやり過ごした。
猫なりに、ホッとした顔をしていたが、その時、やってきた郵便配達のおじさんに
見つかり
「あら、猫ちゃんはいい場所を見つけて〜」
と言われ、明らかにプライドが傷ついた顔をした。

猫にもプライドがあるんだなとおかしかった。



2020年6月26日金曜日

うねり

うねり 久保極の万成石の彫刻
うねり 万成石 20x22x17cm
時代が激変して大きなうねりの真っ只中にいる。
「うねり」はそんな「今」にぴったりの作品。

さてはてフツーの人たちは、家にいる空いている時間はTVを見て、
「コロナって怖い、、、、」
とか
「自粛中なのに外出していた手越くんはよくない」
とか
スマホでゲームしているか、 SNSを しているか、漫画や雑誌を読んでいるか、
まあ、ゴロゴロしているか、お菓子を食べているか、そんなところだと思う。

我が家はフツーの人は家にはいない。

久保極は彫刻家で芸術家なので、もちろん家にはTVはないし、スマホも持っていないからゲームもしない。全くそういうものに興味なんかない。

何をしているかというと、読書していたり、音楽聴いていたり、それから

久保極の習字
  久保極の習字
 久保極はこんなことをしている。「清代の帖学派」という図録を見ながら臨書している。図録の書がとても魅力的なので、書き写していても楽しいのだろう。結構集中してやっている。

彫刻家がTVを見たりゲームをしたり漫画を読んでいても、もちろん彫刻は作れる。

でも、インスタントのスープと 素材から厳選して手間暇かけたスープの味が違うように全く違うものが出来上がるのではないかな。

それから、お知らせです。
多分、日本一だと思われる岡山の映画館「シネマ・クレール」が存続の危機に陥り、クラウドファンディングしています。もうあとひと頑張りで目標金額に達します。
 皆様のご支援を是非!

ミニシアターを街に残そう!〜シネマ・クレール存続プロジェクト〜



2020年6月20日土曜日

冠 15×15×12・5cm
冠はトラバーチンの作品。
トラバーチンはチーズみたいな質感が魅力的な石灰質の石である。
建築物で有名なのはローマのコロッセオ。イタリアでは白のトラバーチンをたくさん建築で使っている。

久保極の基本的なスタイルはほとんどイタリアで作られたように思われるが、もともとは飛行機に乗りたくて、高校の時の進路の希望は何と防衛大学だったそうである。

久保極の父、久保晃は画家だったので、さすがに自分の息子が防衛大学に進学するのは、ちょっとと思ったのかはわからないが、ヨーロッパへ行くのはどうかと勧めたらしい。

まあ、物価のことや何かの縁で久保極は高校を卒業した後、横浜から船でナホトカへ渡り、そこから陸路、鉄道でイタリアへ行くことになった。

そして、自分にぴったり合った国と仕事を見つけるに至った。

受験したとしても防衛大学には合格したかも定かではないが、もしもそうなっていたら、まったく違う人生を歩んでいたに違いない。



2020年6月5日金曜日

三連キューブ

三連キューブ 久保極の万成石の彫刻
三連キューブ 22x29x15cm
三連キューブは万成石の作品。全部をお見せできないのが残念ではあるが、そのうちインスタで動画、それからもっと頑張ってYouTubeもするつもりなので、もうしばらくお待ちを。今は人間でいえば後期高齢者の Mac(ほぼ10年選手!!)で色々作業をしているのだが、スマホが入手できる予定、、、、、なので。

さてはて、映画館が再開したので「ジュディ 虹の彼方に」を見てきた。
映画館はマスク着用で入館。入ると席は一つおきに座るようになっている。と、言っても映画を見ていたのは私と久保極とあともう一人男性が来ていただけでしたが。

映画はレネー・ゼルウィガーの演技が殺気迫るほどで本当に素晴らしかった。
「オズの魔法使い」で 天才少女として脚光を浴びたジュディー・ガーランドがホテル代も払えないほど、落ちぶれてしまっているのだが、イギリスへ行きロンドン公演で歌手としての最高のパフォーマンスを見せるというストーリー。
薬で体も精神もボロボロになりながらも舞台に立つと、その輝きを取り戻すところが圧巻。

映画はDVDで見て、途中トイレに行ったり何か食べたり、スマホをいじりながら見るという人も多いのだろうが、映画館ででっかいスクリーンで見るのでは感動がまるで違う。
上等なワインを紙コップで飲むのとガラスのグラスで飲むのとが違うように、中身は同じでも全く違うものになってしまうのだ。

コロナで色々なものが振り分けされていったように、映画を映画館で見る人とDVDで見る人とは振り分けされているのだなと思う。