2020年3月17日火曜日

雪花

雪花 久保極の大理石の彫刻
雪花 大理石 12x12x14cm
3月や4月に急に寒くなって、雪が降ったりすることもあるようだが、この大理石の作品も雪をイメージしたらしい。

さてはて、先行き不透明な世界になってきた。今までが、ただ単に平和すぎて恵まれすぎていたのかもしれない。

朝起きて、水道の蛇口をひねれば水が出る。コーヒーを入れるためにお湯を沸かす。すぐ火がつく。海を越えた遠い国から運ばれてきたコーヒーを挽いてコーヒーを入れる。
体に合ったサイズの軽くて暖かい服を着る。海外の友達にメールで文章を送る。車に乗って歩かずに移動する。

今では、ごく当たり前と思われていたことが、50年ほど前はありえなかったことだ。

 もしかして、そんな世界がついに壊れる時がやってきたのかもしれない。

それでも、芸術家はいつもと同じように生活するだけである。
久保極は芸術家だから、読書する。音楽を聴く。映画を見る。
芸術家と名乗っていて、この3つをしない人は、多分、芸術家と世間で言われていても本当は違う職業の人であろう。芸人とか実業家とかあるいは詐欺師とか。

そして、どんなに支配する側が囲い込もうとしても、隙間をくぐり抜けるのが芸術家なんだと思う。これは私が決めたのではなくて、長い長い歴史が決めたことである。


2020年3月13日金曜日

星形幾何

久保極の万成石の彫刻
星形幾何 万成石 23x20x18cm
動画でお見せできないのが残念な複雑な幾何学の形の彫刻である。
いつかは動画を撮るつもりですが、、、、

さてはて、ついにカジノ型資本主義の終わりが来たようである。金まで大幅に下がっていたのでとても驚いた。金を売って少しでも損失の補填をしたいというところだろうか。

そして、何もかも無くなった一番最後になって、初めて人はお札は食べられないと気がつくのだろう。

そんな時に芸術が意味があるかと問われたら、困るのだが、やはり、意味があり、最後の最後まで残るものなのである。
それは私が決めたのではなく、歴史が、長い長い時間が決めたことなのだ。

もしかして、芸術家という職業は一番幸せな仕事なのかもしれない。

逆の方向から見た形

2020年2月26日水曜日

ひしがたのメロディー

万成石の久保極の彫刻
ひしがたのメロディー 万成石 34x29x29cm
ひしがたのメロディーは明治神宮の廻廊で展示されている。

この前、久保極にメールが来ていた。なんでも相手は昔の彼女(イタリア人)の娘さんだそうだ。母からいつもあなたの話を聞かされていたとあった。
で、その娘さんはロンドンでアーティストをしているそうだ。
久保極がイタリアへ行ってから、長い長い時間が経ちました。

そのイタリアにゆかりのある作家の作品が、明治神宮で展示されています。
28日の金曜日までなので、是非!!


明治神宮
まだ、コロナウィルスの騒ぎが小さかった時で外人さん多し

明治神宮での結婚式
結婚式もされていた模様

神宮の杜に集う
彫刻家たち

2月14日(金)〜2月28日(金)
9時〜16時半 明治神宮廻廊
イタリアのカッラーラとピエトラサンタの
風を受けた31名の彫刻家の作品が
神宮の杜に集まります。
是非、お立ち寄りください!

2020年1月22日水曜日

知恵のわ

久保極の万成石の彫刻
知恵のわ 万成石 32x24x32cm
なるべく、インスタと連動してブログにも写真をアップできるように頑張っている。
なかなかだけれど、、、、、、

知恵のわは万成石の彫刻。
大理石で作ったものもある。
微妙に違うかたちになっていると思う。図面で作るのではなくて制作しながら調整しているから。それが幾何学の面白さだと思う。

さて、展覧会のお知らせです。

鎮座100年祭奉祝 奉納展

神宮の杜に集う彫刻家たち

2月14日(金)〜2月28日(金)
9時〜16時半
明治神宮廻廊

イタリア、カラッラー、ピエトラサンタの風を受けた
31名の日本人現代彫刻家が作品を展示します。

久保極出品します。
関東の方は是非!!

2020年1月15日水曜日

折り返されたキューブ

久保極の万成石の彫刻
万成石 27cmx31x  27cm
藤原新也さんのプライベートサイトを見ていたら沖縄の首里城の城壁の亀甲型の石組みについて書かれていた。 焼け落ちた首里城よりもこの石垣が価値があると新也さんは言われていた。幸いにも石垣は焼け落ちることがなく残された。

今ではこの石組みを再現できる石工はいないと新也さんは言われていた。
何をおっしゃる、うさぎさん、現在でもこの石組みは再現できる。久保極がいるから。

そして、時間さえかけてじっくり取り組めば今の職人でも再現可能なのではないかと思う。ただ、残念なことにこういうものに予算を出す政府の役人はいない。

今の日本では、すべてが時間に追われ予算も限られじっくり素晴らしいものを作ろうと考える人間は存在していない。

効率を求めるあまり日本は索莫とした風景ばかりになった。どこへ行っても同じ建物、同じ店があるばかりである。

美しくて価値のあるものを作るには何よりも、ゆっくり物事に取り組む時間が必要なのだと思う。

と、今日のブログは音声入力に初挑戦してみました。
後で色々手直ししましたが、何とか出来そうです!!
やってみたら何でも出来る!!!

2019年12月9日月曜日

星形多面体

久保極のトラバーチンの抽象彫刻
星形多面体 トラバーチン 11.5x11.5x11.5cm
星形多面体は折り紙や石膏では比較的よくあるかたちだが、石で作っている彫刻家は多分久保極だけだと思う。そして、トラバーチンで作っている作家は世界中でも皆無だと思われる。未だに残念なことにわかってくれる人がいないので、しつこいようだが書いておく。

彫刻とは全く関係ないのだが、この前、銃撃されて死亡したペシャワール会の中村哲さん。本当に残念である。私は何冊か中村哲さんの著書を読んでいる。

この人は本当にアフガニスタンが好きだったのだな とつくづく思う。大好きなアフガニスタンで活動できて幸せだったのかもしれない。

そしてここまで偉大だった中村哲さんは、しょうもないニュースをトップに持ってこようとする日本のマスコミでさえ、トップに持ってこざるをえなかったのだなと思う。
それぐらい優れた人でした。

アフガニスタンの大統領が棺を先頭に立って担いでいる写真が載った
 HUFFPOST
と旅客機の尾翼に似顔絵が描かれた
 HUFFPOST
この二つの記事にリンク貼っておきます。
 





2019年11月7日木曜日

ピンクオニックスのペンダント

ピンクオニックスのペンダントトップ
ピンクオニックスのペンダントトップ 3.5x3.5x0.8cm
久保極は今時、「芸術家」を本気でしている。
21世紀の今、芸術家なんて生き物は絶滅危惧種としてほとんど存在していないのではないかな。よく見かけるのは「芸術家のように見える人」だけだと思う。

絶滅危惧種は常に存在の危機を迎える。数が少ないだけに生き延びるのは難しい。
煮ても焼いても食えない「芸術」なーーんてものを作っているのだ。それがどうした?と言われれば答えようがない。

この度は、さすがにもう芸術家なんてやっているのは不可能かと思われた。
でも、土壇場になって不思議なことに浮上した。
「石がわしをつかんで離さへんのや」
と久保極はいつも言っているが、時にそうとしか思えないことがある。

ピンクオニックスのペンダントトップ

さて、このピンクオニックスのペンダントトップ。
銀婚式の記念として作ってもらったもの。薄く透けているのが実に美しい。同じようなものを作れる作家がいないかネットで探しまくったが、いなかった。
多分、オニックスでこの六角形を作ることができるのは世界中で久保極ただ一人だけ。何億年も生き延びている石が、ギリギリのところで芸術家として生きられるように久保極を守ってくれている気がする。