2019年5月28日火曜日

圧力

久保極のトラバーチンの作品
圧力 トラバーチン 14x14x14cm
ググってみるとトラバーチンの彫刻は以外と少ない。
彫りにくい石なのかもしれないが。

そして、最近になって気がついたのだが、久保極のように大理石、御影石、トラバーチンと素材の違う石を全部使う彫刻家もいないようだ。

素材によって、道具も違うこともあるかもしれないが、扱いも全部違うからであろう。

どの石でも、同じように扱える彫刻家はもしかして世界中で久保極オンリーワンかもと思っている。

さて展覧会のお知らせです。
JUNE-Untitled
ギャラリー勇斎にて36名の現代作家の様々な作品が出品されます。
久保極も作品を2点出品します。
奈良市の素敵なギャラリーです。
機会があれば是非!!
2019.6.11~6.23まで。

2019年5月20日月曜日

五芒星

久保極の大理石の彫刻
五芒星 大理石   17x17x4cm
真ん中に星型が入っているから五芒星。このきちんとしたエッジが立った星型が切り出せるのが久保極ならではのハイテクニック。たまに誰かコピーでもしていないかなと思うのだが、さすがに石で作っている作家はいない。

さて、映画を見てきた。
「グリーンブック」
今年のアカデミー賞受賞作品で、私の大好きなヴィゴ・モーテンセンが14キロも太って 下品なイタリア系の運転手兼ボディガードのトニー役を演じている。

モーテンセンはそのルックスが関係するのかもしれないが、いつもクールで知的な役ばかりなのに、今回はピザを二つ折りにして丸かじりしたり、ホットドッグの 早食い競争に出たり、下品な言葉や振る舞いをしたり、バイオレンスに走ったりという役。でも、そういう役を演じるのが楽しくてたまらないという雰囲気が出ていた。普段はモデルみたいなすらっとした体型なのに、一体どうやってぽっこりお腹を作ったのかとても気になるなあ。

映画ではピアニストのシャーリーが
「自分に教養があると思われたくて、全く理解もしていないのに音楽を聴きに来る上流階級の連中のために演奏する」と言っていたのが印象的。芸術家の孤独を表現していてとてもよかった。

アカデミーをもらったことでいろいろケチをつけられているみたいだけれど、どんな理由があれ、今、この映画が作れるアメリカにはやっぱり表現の自由があるのだなと思う。

2019年5月6日月曜日

岩礁

久保極の万成石の彫刻
岩礁 万成石 



これも幾何学のかたちの作品。

どこにもないかたち、なーーんていつも書いているのだが、嘘ぴょん〜
幾何学のかたちは自然界にある。

例えばDNAのかたち。これも幾何学。元素のかたち、目に見えるものでは、蜘蛛の巣、蜂の巣、貝の渦巻き、そして葉っぱも花も見事に左右対称。ランダムに作られたものってないのではないかな。物差しなんてどこにもないのにどれもきちんと同じ長さになっている。曲線もランダムではない。

とても不思議だが、それが自然界の掟だと思う。

久保極は本来、人間が持っているはずの能力を「石」で表現しているだけなのかもしれない。

もともと、人間が持っていた幾何学の能力を何かのきっかけで、取り戻したのか、思い出したのか。

元から自然界にあるものなので、幾何学のかたちは無限大。他の作家たちのように、創造するのに困ることはないようである。

2019年5月2日木曜日

星網

星網 トラバーチンの久保極の彫刻
星網 トラバーチン 5.5x18.5x18.5cm
新しく元号が変わったので、少しおめでたいかたちの作品をUPしてみた。

星型を編んだようなかたちなので星網である。

とりあえず、何か変わるということはとてもいいことだと思う。
変わるということは変化していき「気」が流れていくこと。「気」の流れが全てだと最近つくづく思う。

年取れば年取るほど変化がこわいし、変化についていけなくなる。
が、逆に若いと変化が楽しいし、どんどん変わっていくのが刺激的である。

いつまでも若さを失いたくないなら、変化を恐れないこと。
新しいものを受け入れること。

こころも体も柔軟でありたい新しい年です。